挫折ばかりの人生を送ってきました。高校を卒業して音楽の専門学校に進むものの、周囲の技術の高さについていけず、数ヶ月でドロップアウト。その後、弁護士を志し、大学と法科大学院で勉強漬けの日々を送りましたが、二度の司法試験に失敗しました。
大学の教授が紹介してくれた原子力損害賠償紛争解決センター(文部科学省管轄の施設)での和解仲介業務、居酒屋の雇われ店長、ハウスメーカーの営業マン、いずれも2〜3年で辞めることになりました。センターの移転や母親の病気など、退職につながる外的要因はありましたが、振り返ると、「なにがなんでも最後までやり遂げるんだ」という思いやねばり強さが、自分には欠けていたのではないかと思います。
しばらく無職の状態で母親の看病を続けていました。しかし、将来のことを考えたとき、さすがにこのままではまずいだろうと、転職活動をすることに。そこで出会ったのがSUMUSです。
表面化している課題だけではなく
|仕事内容について教えてください。
SUMUSではまず、クライアント企業の人事・労務面におけるサポート業務を担当しました。当時はちょうど働き方改革が叫ばれ始めた時期。具体的にどうやって労働時間を管理するのか、あるいは従業員とどのように認識をすりあわせるのか、悩まれている経営者の方が多かったです。なかには労働基準監督署の調査が入り、その対応に困り果てているクライアントもありました。
それらの課題について、法律や制度の面からアドバイスするのが私の仕事です。当初は基本的に内勤で、電話やメールなどを使って相談に乗っていました。電話越しでもクライアントから感謝の言葉を聞くと、うれしい気持ちになり、それがやりがいにもつながりました。ただ、そのうち、もっと自分にできることはないか、と考えるようになりました。
表面化している課題だけではなく、隠れた課題や隠れたニーズを引き出し、こちらから新たな提案を行うことはできないか。私は、コンサルタントしてクライアントのもとを訪れ、直接会って課題解決がしたいと、代表の小林に申し出ました。
一歩先を歩き、正しい方向へ
|コンサルタントとして心がけていることはなんですか?
名古屋のクライアントのコンサルティングでは、100名を超える社員の人事評価を請け負いました。本来、人事評価はクライアントの社長なり管理職なりが行うものですが、第三者である私たちが入ることで、より公正な評価にすることを目指したのです。
一人ひとりの社員の方と面談し、給与シミュレーションを作成。それらの作業は、クライアントの、企業としての課題を抽出することにもなりました。人事評価など制度面の見直しから入り、ミッション・ビジョン・バリューといった企業経営の根幹をなす部分についてのコンサルティングにつなげていく。この仕事の醍醐味は、こういったところにあるのだろうと感じます。
コンサルタントがクライアントの後ろをついて歩いていては意味がありません。一歩先を歩き、正しい方向へと導いていく。視野を広くし、適切な情報を適切なタイミングで提供するのです。かといって、上から目線ではいけません。つねに謙虚に、クライアントと同じ目線でいることを、私は心がけています。
成果につながり、成長につながる
|東郷さんにとってSUMUSはどんな会社ですか?
2019年からマネージャーを任され、自身のコンサル業務と並行して、部下の指導も行っています。当社ではいつも、背伸びしてギリギリ届くかどうかの目標を設定されるので、毎日が戦いです。クライアントの満足を第一に考えながら、チームの数字を追いかけ、さらには幹部としてSUMUSの中期事業戦略も考えなければなりません。
もともと私は弱い人間で、無理だと思うとすぐにあきらめてしまっていました。これまでの人生、たくさんあきらめて、たくさん挫折してきた(もちろん他の要因は多少ありつつも)。そこで感じたのは、挫折をプラスのエネルギーに変えられる環境があるかどうか、というのはとても大事だということです。
SUMUSでは、やればやるだけ成果につながり、成長につながります。チャンスは腐るほどある。たとえ失敗したとしても、また別の方法で新たな挑戦をすればいい。そんな今のこの状況を、私はありがたく利用させてもらっています。