なぜコンサルティングファームは就活生に人気があるのか?【序章】

2020/08/14(金)

こんにちは、 SUMUS代表の小林です。

今回は「なぜコンサルティングファームは就活生に人気があるのか?」というテーマでお話ししたいと思います。

|コンサルティングファームの人気が急上昇

ここ数年、就活市場においてコンサルティングファームの人気が高まっています。

東大・京大の学生を対象にした就職人気ランキングでは、コンサルティングファームがTOP30に14社も入り、「コンサル1強」の構図が鮮明になりました。

<調査詳細>調査対象:東京大学・京都大学、または同大学院に所属し、2021年度卒予定のONE CAREER会員2,693名(=同大学の就職者数約41%相当)による、企業別のお気に入り登録数(複数選択可)をもとに作成。調査主体:株式会社ワンキャリア/集計時期:2019年5月19日時点

大手総合商社やメガバンクを抑え、コンサルティングファームが上位を独占。以前から上位校の就活生に選ばれていたMBB(マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループ、ベイン・アンド・カンパニーの総称)などの戦略系コンサルティングファームだけではなく、総合系コンサルティングファームにも希望者が集まり、全体の人気を高めている状況にあります。

実際、経営コンサルティングを主な事業として行っている当社にも、上位校の就活生の応募が増えているのですが、果たしてその要因はどこにあるのでしょうか?

|ワークとライフ(仕事と余暇)

まず、コンサルティング業界は成長業界で、経営コンサルティング市場が活況であることが挙げられます。
世の中全体として実行支援型コンサルティングのニーズが高まり、とくにデジタルトランスメーションの分野には注目が集まっています。それにより、コンサルティングファームの人材募集の枠が拡大。若手のコンサルタントやOBが増え、コンサルティングファームが身近な存在になりました。

一方、就活生側の志向にも変化が見られます。
大企業に入れば一生安泰という時代ではないため、自分のスキルを磨くことに主眼を置く傾向が顕著に。そういった意味でコンサルティングファームは、「専門領域を絞らず、幅広いスキルを蓄積できる」「若手でも社会的にインパクトのある仕事に携われ、成長の機会が多い」「将来起業する際に必要なスキルを身につけられる」と、好意的に受け止められているようです。

一昔前までコンサルタントは、収入が高く社会的地位も高い職種の象徴でした。もちろん、そのぶん仕事はハードで、大きな責任が伴います。
もしかしたらプライベートを犠牲にする側面もあるかもしれません。ただ、そうなると、ワーク・ライフ・バランスを重視し余暇時間を増やしたいと考える世代から、コンサルティングファームが支持される理由が説明できなくなってしまいます。

|働き方に価値を感じる

人生という限られた時間枠の中で、仕事に費やす割合は大きいです。余暇時間を楽しむために我慢しながら働くのか、働く時間そのものに意義を見出すのか。それによって人生の総合的な充実度は変わってきます。
できれば後者を選択したい。
報酬や名誉だけではなく、働き方の部分に魅力を感じ、コンサルタントを志望する人が増えてきているのではないでしょうか。

コンサルティングファームの人気が高いのは、コンサルタントの働き方に価値があると感じられているから─。
それが私の導き出した結論です。

とはいえ、就活生の皆さんが普段の生活でコンサルタントに関わる機会はほぼないと思います。実際の働き方を間近で見られるわけではありません。

そこで次回以降、下記に集約されるコンサルタントの働き方について、一つひとつ解説していきたいと思います。

①知的好奇心が味わえる
②社会的に大きな影響を与えることができる
③主体的に取り組める
④実力主義

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